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| ニュージーランドの映画よもやま話 |
今、ニュージーランドで映画のロケ地ツアーがたいへんはやっている。特にオークランドから日帰りで行けるロード・オブ・ザ・リング・ホビット村がポピュラーだ。ニュージーランドは、現在映画のロケ地として脚光をあびているようだ。一つの小さな国に山、谷、海、川、湖、何でもそろっているうえ、クルーの滞在費も安いからだろう。
ニュージーランドで撮られた映画で代表的な物として、ロード・オブ・ザ・リング、The whale rider (鯨の島の少女)、ピアノ・レッスン、そしてあのトム・クルーズ、渡辺 謙 主演のラスト・侍が挙げられる。現在ロード・オブ・ザ・リングの監督のピーター・ジャクソンがキング・コングを撮っている。
ここでは、ニュージーランドの映画事情についてお話したいと思う。
現在、ニュージーランドでロケ地ツアーで有名な場所は、マタマタのロード・オブ・ザ・リングのホビット村、ニュープリマスの侍ビレッジだろう。
少なくてもロケ地ツアーに参加される方は、もう一度よく映画を見てから参加されると良い。DVDで、メーキングを見れば直良い。逆に一度も映画を見たことが無い人は、ガイドが何を言っているのか良く分からないだろう。ガイドもツアー客がそのシーンを知っている事を前提に解説しているようだ。
ロード・オブ・ザ・リングのホビット村だが、オークランドから車で2時間半。ロケ地は、プライベートの敷地なのでツアーに参加する必要がある。マタマタという所から出ている。オークランドからのツアーも有るが、結局はマタマタでその敷地のオーナーの経営するツアーに参加しなければならない。もちろんご自身でオークランドからバスでマタマタまで行く事も可能だが、ツアーの時間が限られているのでそれにあわせて行くのも大変だし、ツアーはすべて英語なので、あまり英語の得意でない方は、オークランドからガイド付きのツアーに参加される方が無難だろう。
さて、このホビット村だが大変ラッキーな経緯がある。普通ならばロケが終わると、著作権の問題があって、跡形も無く撤収されるわけだが撤収の途中で、雨が降ってきて撤収を途中で止めてしまった。それでまだホビット族の家の前が残っている。もし撤収中に雨が降らなかったら、これほど有名なロケ地にならなかっただろう。
その上、この土地は起伏に富んで、池や湿地帯などが有りもともと農地、牧草地には適さなかった。しかし、この起伏に富んだ土地だからこそロケ地に選ばれた。それにしても、このロケ地を貸した土地のオーナーは、あまり使い物にならない土地がこんなに有名な場所になるなんて想像していただろうか?雨と起伏に感謝、感謝だろう。
まだまだ話は尽きないが、これ以上の話はツアーの時にお話をさせていただく事にして、次は、ラスト侍についてお話しようと思う。
これは、実際エキストラで映画の製作に参加した人も多いのでネタは豊富であるが、まず驚いたことは映画の製作は時間とお金がものすごくかかるものだなと実感した。映画の製作の舞台裏を知ると映画の入場料を高いとは思わなくなった。何百人とエキストラが参加したが、実際にスクリーンに写った人は半分も居ないだろう。それも写ってもほんの一瞬。遠くで豆粒のように写っているか、ピンボケに写っているぐらいだ。それでも1時間以上かけてメークアップする。姿さえはっきり映るかどうかなのに、爪の中まで泥を入れて細かい所まで気をくばる様はさすがだ。
メーキャップが終わると、ひたすら出番を待つ。時には一度も待機場から出ない事もある。もちろん3食付き。熱い時は水を持ってきてくれたり、寒くなってくると毛布を渡してくれたり、至れり尽せり。リハーサルも何回も行なわれて撮影するわけだが、ほとんどカットされて実際使われるシーンは、ほんのわずか。役者は、待つのも仕事とと言われるが、まさにそうだ。
ラスト侍は、日本、ニュージーランド、アメリカで撮影されたが、よく見るとどのシーンがニュージーランドで撮影されたか分かる。まず、シーンの中に大きなシダが有ればニュージーランドだ。ニュージーランドは日本に比べて紫外線が5倍以上強いのでニュージーランドで撮られたシーンは、異様に明るい。撮影中も役者さんは、日焼け止めを思いっきり塗られて、数時間置きにメーク・アップのスタッフがやってきて日焼け止めを塗られる。休みの時も日焼けしないようにさんざん注意される。ニュージーランドで作られたセットも微妙に日本の本物と違うようだ。スタッフはわざわざ日本まで行って勉強してきたらしいが細かい所が違う。たとえば村のセットだが、家の前に干してある野菜が赤ピーマンや黄ピーマンであったり、灯篭の一部が上下逆さまに積んであったりする。もう一度良く見て間違い探しをすると面白いだろう。
あるメークさんは、その当時の日本人は風呂に入らないと思い込んでいたようだ。それで夜のお祭りのシーンでさえ、農民は農作業と同じ着物を着せられ顔や手に泥が塗られている。傑作なのが忍者の格好だ。目の周りに黒い墨が塗られている。忍者タートルじゃあるまいし。まあ、ハリウッドが作るとゴジラもあんなに変わってしまうから仕方が無いかもしれない。
The Whale Rider だが、これがなぜ日本のタイトルになると“鯨の島の少女”になるのだろう? ニュージーランドでは確かに鯨を見るツアーとか、時々映画にもあるように鯨が陸に乗り上げてしまう事は有るのだが、自分としては“ニュージーランド=鯨の島”とはならない。“羊の島”とか、“キウイの島”なら分かるのだが。
それはともかく、題材に取り上げられたマオリ文化(マオリ族は、ニュージーランドの先住民)と日本文化は、共通点が多い。マオリ族は元々アジアの方からやって来たらしい。それが証拠にDNAを調べると日本人とよく似ている。、彼らの食糧倉庫も日本の正倉院の高床式倉庫とそっくりだ。刺青の文化も有る。ただし、マオリの刺青はどの部族なのかというような身分証明の役目をしているが。
言葉も共通点が多い。どちらの言葉も必ず母音で終わる。日本人にとってマオリ語は発音しやすい。自分もよくマオリ語の発音を誉められる。英語の発音も誉められたいのだが、まだまだ先は長そうだ。
昔の日本と同様大家族を形成して2〜3世代が同居するケースが多い。それに、どちらかというと男性中心の社会のようだ。この映画の題材も村長の後継ぎ問題で、基本的には世襲制だが女の子供しかいない村長の葛藤を描いている。最終的には女の子が継ぐことになる所は日本より西洋化が進んでいるのかもしれない?ところで、愛子様は天皇になるのかな??
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